私が20代のころに付き合った彼氏の話です。私の高校時代の同級生の男友達に紹介されて出会ったのが彼でした。
彼はとても頭の良い人で、京都大学の工学部にストレートで入ったエリートだったのですが、とにかく変わった人で、今まで私の周りにはいなかったタイプでした。
どこがどのように変わっているのかというと、工学部で理系という事もあってなのかパソコンオタクでインドアで、学校やバイトの時間以外は全て自宅でパソコンをいじっているような人でした。
頭はいい人なので博識で話していて面白く感じた為意気投合し、しばらくしてから付き合うことになったのですが、デートはもっぱら彼の一人暮らしのおうちでまったりというパターンでした。
まったりといっても、彼は私が家に行ってもパソコンと向かい合ってオンラインゲームやネットサーフィンに夢中になっており、私は適当に暇をつぶして帰るというパターンも多かったです。
例えば私がたまには話題のスポットなんかに行ってみたいなぁと思って彼に「あそこにこんなスポットができたいみたいだよ~!どんなことやってるんだろうね?面白そうだね」と言うと、彼はそのスポットをネットで調べて「このスポットのことだね。こんなことをやっているみたいだよ」というだけで終わってしまうのです。
事実の確認じゃなくて、行ってみたいなという事を言っているのに…。そんな感じでしたので彼と一緒に流行りのスポットやおしゃれなお店に行ったりすることは一度もなく、私はつまらない気持ちでいっぱいでした。
たまに珍しく外出できたと思えば、彼の趣味の漫画のイベントや、好きなアーティストのライブに行く事くらいです。もちろん私は興味がなく、知らない分野ばかりでしたので全く楽しめませんでした。しかし彼の方はえらく感激して、涙を流して感動していたこともあったので思わず私はひいてしまいました。
面白くないなぁと思うことが多かったですが、何となく惰性で付き合っていました。別れたこともありますが、結局よりを戻したりで長い間一緒にいました。
そうこうしている間に私の周りの友達もちらほらと結婚し子供が生まれたりするようになりましたので、私もそんな幸せに憧れて将来をちゃんと考えないとなと思っていました。
ある年の私の誕生日の前に、彼から大事な話があると呼び出されました。タイミングがタイミングでしたので、これはプロポーズか?と浮かれた私はワクワクしながら彼の家を訪れました。
開口一番、彼の口から出た言葉は「仕事を辞めてきた」というものでした。私は頭を殴られたかのような衝撃を受けました。彼が話すにはこういう事でした。
「今の会社は自分の実力をわかってくれないから辞めることにした。まだ具体的には何も決まっていないが、これから田舎に帰って新しいことを始めようと思っている。それがうまくいったら結婚しようと思っているから君も仕事を辞めてついてきてほしい。」
この一言で私の気持ちは完全に冷めました。プライドだけ変に高く、何もできないくせに自分の我儘にこちらも巻き込もうとして、この人と一緒にいたら間違いなく自分もダメになると悟りました。その場でお別れの言葉を伝え、長かった関係にピリオドを打ちました。
その後私は結構早く立ち直り、次はまともな男の人と付き合い結婚することができたので、あの時ようやくはっきりと答えが出せてよかったなと思っています。
中居 賢匠
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