私の友人は、大変生真面目で、勤勉であり、堅実で世間的な価値観に非常に従順な女性でした。
家庭のしつけも厳しいようで、結婚前あるいは婚約前に異性とかかわるのはもってのほかというアナクロニズムな方針でもあります。
特に彼女は3人姉妹の長女でしたから、かなりそれは徹底されていました。
中学から大学まで一貫して女子校に通学していたのもそのご家族の意志がかなり影響していた進路とも感じられます。
在学中も一切の異性とのかかわりは禁じられているようで、合コンやインカレサークルなどはもちろんご法度でした。
身なりもヘアカラーはせず、強い天然パーマがかかった髪質でしたがストレートヘアにするわけでもなく、ほぼ断髪のようなショートカットで、服装もダークカラーなものしか着ずに過ごしている日常です。
もはや、男性を寄せ付けることは禁断なことともいえるような風体でした。
卒業後も、手堅い農協系の信用組合に勤めるという華やかさの一切ない進路に彼女らしさを感じたものです。
そんな彼女も20代後半になり、結婚をするように両親からいわれていたのでしょう。
これまでとは打って変わったように異性の話を盛んにするようになりました。
仕事先では、あまりにお堅い彼女の性格と外観で男性が寄り付かないというのです。
どなたか頃合いの良い男性はいないものだろうかとしきりに連絡をよこすようになりました。彼女はイケメン好きでもあり、異性に関しては自分と正反対のタイプが好みということだったので、そのころ既婚であった私は自分の夫の友人のなかで一番のイケメンである男性を紹介しました。
しかし、やはり、彼女の感性やさまざまなセンスはいただけなかったようで、つきあいにはいたりませんでした。軽くその男性からは、散々な目に合ったなどと嫌味までいわれてしまいました。
どうも、男性の勤務先が無名なのが彼女には気に入らなかったようです。
そういえば彼女はエリート好みでもありました。エリート男性にそこまで縁がない私には、もう紹介できる男性はいません。
それから1年ほど経った頃でしょうか。また、彼女から連絡がありました。婚約が決まったそうです。「デンソー」に勤めている「関関同立」卒業の社員ということでした。
結婚式にはぜひきてくれとのことだったので、喜んで了承しました。
彼女のことですから、ぜったいハンサムな男性なんだろうなあとちょっぴりうらやましくもあります。
なれそめを聞くと彼女の妹さんが「三菱電機」に勤務が決まったので、そこでお姉さんと自分の結婚相手探しに精を出したそうです。
「三菱電機」では姉の相手探しは難航したそうで、社内の友人の大学の友人とつてを頼り、晴れてこの男性とのゴールインが決定したそうです。
しかし、彼女曰く、全くイケメンではないので、否むしろ嫌いな顔なので正直、困惑していると話していました。どうやら、まだ満足はいかないようです。結婚式当日拝見した花婿の容貌は正直に言って、女性にはどうしてもウケるものではありません。またかなり太ってもいました。顔より将来性をとったということなのでしょう。
しかし、がむしゃらな彼女の相手探しは半分は実を結んだので、これはこれで良かったのかもしれません。
中居 賢匠
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